「土壌診断スコップ/ミズトール」の特長と使い方
6.ミズトールの上手な使い方
ミズトールの使用上の注意
- 注意1 ポーラスカップを差し込む位置
- ・灌水チューブが設置された畑やハウスでは、チューブから5cm程度離して、素焼き部分の先端が深さ15〜20cmになるようにする。
- ・灌水チューブがない場合にはうねの中央部でよい。
- 注意2 土壌溶液を採取するタイミング
- ・土壌溶液中の養分濃度は、水分状態により大きく変化する。そのため、土壌溶液を採取するタイミングを常に同じにする。
- ・ハウス内では灌水後、露地では降雨1〜2日後に吸引を開始する。土壌溶液がシリンジ内に貯まるまでにはかなりの時間を要する。
(夕方に吸引を開始し、翌日に完了するようにすればよい。)
- ・土壌溶液の採取量は10ml 程度以上が望ましい。ただし、採れないようであれば最少5mlでもよい。
- 注意3 ネズミにかじられないように
- ・塩ビのチューブはネズミなどの動物にかじられやすい。
- ・それを防ぐためには、地上部分を網で覆う。あるいは植木鉢を逆さにして被せる。
この記事は『農業技術体系 土肥編』(農文協)の「追録第20号」に掲載された
「各種リアルタイム土壌診断分析器具の特徴と使い方」(東京農業大学教授・後藤逸男著)
をもとに再編集したものです