業界展望

統計情報

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有機肥料懇話会(6月)
全肥商連東京都部会東京市場有機肥料標準相場(第636回)

平成24年6月30日


銘柄
成分
荷姿
受渡場所
単位
限月
価格(円)
 前4月30日 
当月6月30日
高+ 安-
(植物粕肥料)
脱脂大豆
1級品フレーク
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
81,000
81,000
不変
菜種油粕
N5.3 P2 K1
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
54,000
54,000
不変
脱脂米糠
 
20kgPP袋
関東持込
1t
当月
27,800
27,800
不変
米糠
 
30kg紙袋
関東持込
1t
当月
26,800
26,800
不変
(魚粕肥料)
肥料用魚粕
N7・P7
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
103,000
103,000
不変
肥料用魚粉末類
N7・P6
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
98,000
98,000
不変
(動物粕肥料)
蒸製骨粉(国産)
N3.5 P21
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
93,000
93,000
不変
蒸製骨粒(輸入)
N3.5 P21
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
脱膠骨粉
P28
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製てい角粉
N13
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製皮革粉
N12
25kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
乾血粉
N12
20kg紙袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
肉骨粉
N6・P10
20kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
豚肉粕(国産)
N10
500Kgフレコン袋
工場渡
 
 
103,000
103,000
不変
フェザーミール
N12
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
88,000
88,000
不変
カニガラ粉末
N4・P2
20kgPP袋
戸前
1t
当月
90,000
90,000
不変

市 況


植物油粕類

(1)菜種粕
 農水省より5月の油糧生産実績が発表された。菜種処理量は昨年5月と比べほぼ同量の196,914トンであった。粕の生産量は106,711トンで、月末在庫は46,807トンとなり、前月4月末の48,971トンから2,164トン減少した。
 肥料用菜種粕は不需要期であるが、飼料用の配合割合が増加しており、3月に比べO.08%増加の4.58%となっている。さらに飼料の配合割合は増加し、6月以降も4.6%以上になると予想する。
 高騰している大豆粕に対しまだ割安感のある菜種粕へのシフトが益々進んでおり、今後秋肥の需要期には品薄状態が警戒される。
 価格面も国際相場と需給タイトにより7-9月は4,000円/トン の上げとなった。

*菜種粕の飼料用配合割合がO.08%増加した場合の菜種粕の使用量の増加=(配合飼料月産量約200万トン/月×O.08%=約1,600トン/月)

(2)大豆粕
 大豆処理量は大幅に減少しており、5月の処理量は158,966トンと昨年5月の180,673トンに対し21,707トン大幅に減少した。しかし、大豆粕の5月末在庫は58,889トンとなり、前月4月末の54,330トンに対し4,559トン増加した。飼料用の配合率は、割高感のある大豆粕を嫌い徐々に低下しており、1月の13.52%に対し5月は13.08%と、0.44%減少しており6月は13%以下になると予想する。7-9月の大豆粕の価格はシカゴ穀物相場の高騰で大幅なアップとなった。

(3)脱脂米糠
 新米が出回る9月迄の間は原料の米糠の発生が減少し、脱脂糠は非常にタイトとなっている。大手スーパーや大手外食産業などは福島産などの一部地域の米を敬遠しており、米糠発生の減少に拍車がかかっている様子である。このような需給により7-9月の脱脂糠の価格は2,000円/トン の上げとなった。

魚粕・魚粉末類

Fish meal レポート

6月末の魚粉価格
Fish meal(Peru)67% H1,000
:1,680/MT FOB
Fish meal(Peru)65%
:$1,550/MT FOB
Fish meal(India)65%
:$1,450/MT FOB
Fish meal(India)58%
:$1,300/MT FOB

ペルー状況
 6月30日時点で、予定されていた漁獲枠270万トンに対し、約216万トンと80%しか確保出来ていない状況である。ペルーではEl Ninoのような異常気象が続いており、海水温の上昇によるアンチョビの生息箇所の移動、生育状況にも異常が発生しているため、例年以上の若年魚が獲れているため、漁の中断(6月中に2回のMini-ban)や、政府からの罰則を嫌がった漁師達による漁の自粛等により、予想以上に漁獲量が増えない状況となっている。
 これから、海の状況が荒れる7月に入ってくるだけに、Quotaの完全消化が可能なのかが懸念されている。

マーケット情報
 6月30日時点において、Quotaの約80%を消化しているが、漁を行う近場の海域において獲れる魚の魚体が小さく、蛋白が低いことから、予想以上にプライム、スーパープライムの魚粉を製造出来ていない現状である。また、ハイグレードの魚粉の既契約満了のため、通常漁を行う海域より遠方にて漁を行なっているが、魚粉製造までに時間を要してしまうために、ヒスタミン値が高い魚粉が多く製造されてしまっている。そのため、規格割れの67%ヒスタミンなしの魚粉や、66%蛋白でヒスタミン1000以下などの通常規格とは違った魚粉がマーケットに溢れており、この魚粉を買い叩きたい中国やヨーロッパ諸国と、ハイグレード魚粉の超高騰を盾に価格の下落を抑えたい魚粉メーカーとのせめぎ合いが続いている。今後は、現状の残り枠20%によりどれだけのハイグレード魚粉を製造出来るかがマーケットの行方を左右しそうである。また、7月〜8月頃にはペルー沖の海域においてEl Ninoが発生しているかどうかの公式アナウンスがなされる予定で、このアナウンスも市場に大きな影響を及ぼすことが予想されている。

中国の魚粉玉もち試算
{(港頭在庫(16万トン) + 2012年度Aシーズン契約分(約28万トン)}÷ 月間引取数量(各月8万トン)=12月中旬までの玉持ち
 中国では、豚肉価格が下落の一途を辿り、畜産末端価格が低下する中、高騰する魚粉、国内の搾油マージンが良い大豆搾油による大量の大豆粕の発生、日本への養鰻稚魚の輸出等により、魚粉の月間引取需要が例年に比べると弱くなっている状況である。

蒸製骨粉類

国内の動物質有機原料(フェザーミール・ポークチキンミール等々)に関しての原料価格に付いては、7−9月は据え置き。
 韓国産・台湾産の蒸製皮革粉に付いても、今のところ価格の変動なし。
 国産の肉骨粉(牛由来)の肥料用への解禁に付いての種々情報は飛び交っているが、具体的な動きは今のところ無し。

蒸製骨粉の月別輸入数量の推移(通関統計)
輸入数量(主要国)MT
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
合計
2012年(平成24年)
17
0
0
0
0
17
2011年(平成23年)
61
1
0
40
0
0
0
0
0
0
0
41
143
2010年(平成22年)
57
25
82
20
102
0
86
0
0
0
18
0
390
2009年(平成21年)
13
12
20
25
11
0
0
12
0
12
64
45
214
2008年(平成20年)
134
96
87
117
111
0
54
26
98
126
0
1
850
2007年(平成19年)
254
69
242
106
60
47
76
99
231
158
160
1,849
3,351
2006年(平成18年)
227
163
84
82
265
165
199
140
188
127
48
62
1,750
2005年(平成17年)
192
271
170
122
267
152
162
157
87
211
112
202
2,105
2004年(平成16年)
484
345
260
210
421
442
389
595
298
572
380
595
4,991
2003年(平成15年)
189
268
160
350
450
338
310
420
333
367
374
328
3,887
2002年(平成14年)
175
666
429
558
610
488
707
876
642
372
505
386
6,414

(注)上表の2002年1月〜2012年5月までの実績数量は、特殊肥料の骨灰である。

蒸製皮革粉
 上記の通りです。
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