※表中の脱脂大豆は、4-6月、7-9月の平均単価アップダウンを反映しておりますので単肥向けとは異なります。

植物粕類

(1)菜種油粕
　4-6月の価格は据置きとなったが、7-9月価格は￥5,800/T程度の下げと久々に大幅値下げとなった。大豆粕価格が大きく下がったことが主因だが、コロナ禍からの人流回復による油需要が見込まれ、今後の搾油回復も多少影響したと思われる。
　今回は大きい下げであること、需給も以前程タイトな環境ではないことからこのタイミングでしっかり手当しておきたいところである。
　10-12月価格については需給的には問題ないと思われるが、直近の大豆粕価格が反転している事、また米国も天候相場期に入っており見通しづらい状況となっている。

　5月末の菜種関連のデータは
　菜種粕生産量：89,909t　87.3%
　菜種粕在庫量：50,059t　103.5%
　菜種油生産量：67,542t　87.5%
　菜種油在庫量：32,967t　82.7%

(2)大豆粕
　4-6月価格は概ね据え置きとなったが、7-9月価格は米国大豆の順調な作付け、ブラジルの生産増でシカゴ相場が下落基調となる中、久し振りに大きく下げる展開となった。終盤の価格反転はあったものの最終的には前期比￥7,000/T程度の下げとなった。
　10-12月については目先若干の上げ基調となっている。今後の米国の天候次第であるが、乾燥懸念も燻っており、若干の値上げが予想される。

(3)脱脂糠
　4-6月価格は据置きとなったが、7-9月は￥2,000/Tの下げとなっている。
　グルテンフィード価格が先行して￥1,500/T下げとなったことも影響しているが、生糠のきのこ培地需要が少なくなる中、生糠の集荷も増えており、一方で飼料向けの引き合いも強くはなく需要は緩くなってきている。
　目先の需給は水産飼料向け需要はあるものの緩い状況が続くと思われるが、10-12月に向けては生糠のきのこ培地向け引き合いも強まってくることから徐々に締まってくるものと思われる。

魚粉/魚粕

　6月1日にペルーの前期アンチョビ漁（漁獲枠109.1万トン）が設定されたが、探査漁の稚魚割合が多いことから6月8日には一旦中止となった。漁が本格的に再開となるのか、中止となるのかはまだはっきりはしていないが、いずれにせよ大きな期待は出来ず厳しい環境となりそう。壊滅的に現物がない中、魚粉相場は上昇しており、暫くは高値推移が続くと思われる。
　国内の4-6月価格は畜産、水産、肥料向け共に据置きとなった。7-9月の価格は輸入魚粉の高騰もあり、畜産向けは￥15,000/Tの値上げ、水産向けはそれ以上の値上げとなった。肥料向けについては既に使用限界の価格となっており、据置きから￥5,000/T程度値上げの相対取引となっている。
　10-12月に向けても輸入魚粉の値上げ見通しから、国産魚粉も大幅値上げが予想される。また肥料用のアラスカフィッシュボーン価格についてはメーカーによってまちまちだが、￥6,000〜￥18,000/T程度の値上げの唱えが聞こえてきている。

【産地相場価格】
　

蒸製骨粉類

輸入数量(主要国)は中国、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーからの集計数量です。